近年、VDT(Visual Display Terminals)が広く職 場に導入されてきたことに伴い、パソコン等の機器を使用する人が急速に増大しています。
また、最近においては、ノート型パソコンや携帯情報端末の普及、マウス等入力機器の多様化、様々なソフトウェアの普及等に見られるよう、VDT機器等は多様化しております。
このような状況の中、現状のVDT作業における問題点も指摘されており、労働省が平成10年に実施した「技術革新と労働に関する実態調査」では、VDT作業を行っている作業者のうち、精神的疲労を感じているものが36.3%、身体的疲労を感じているものが77.6%にも上っています。
※VDT作業とはディスプレイ、キーボード等で構成される機器を使用して、データの入力・検索・照合等、文章・画像等の作成・編集・修正等、プログラミング、監視等を行う作業。(厚生労働省)
Googleで「VDT症候群」や「パソコン病」を検索すると、2,500万件程度ヒットしますが、その中でも首を原因とする体調不良の情報が非常に多く、5kgほどの頭の重さを支えるための首が、ディスプレイを長時間見続けることで負担がかかり、肩や背中のこり、痛み、頭痛、目が疲れる、手のしびれ、脱力感、うつ、などの症状が表れます。
首が原因の病気とはいえ「首が痛い」という症状ばかりではなく、医者に行っても、「不定愁訴」とよばれる原因不明の体調不良として片付けられてしまうことも多いといいます。
人間の体において、首は、脳に血液を送る頸動脈、呼吸を保つ気管、食物を胃に送る食道、さまざまなホルモンを分泌する甲状腺、体を動かす全神経が集結した脊髄などがあり、重要な器官が集まっていることから、首の具合が悪くなると、大事な役割を果たせなくなってしまうということで、いかに首への負担を軽減するかが大きな課題となります。
しかし、その課題に対る解決策は、至って単純なもので、長時間パソコン作業をしない、定期的に休憩をとる、背筋を伸ばし正しい姿勢をとる等で、実際VDT作業をする者にとって実情とはかけ離れていることがわかります。プログラミング経験者であれば、作業効率から考え、集中して長時間作業することが多く、おのずと楽な姿勢をとる傾向がつよくなります。
特に正しい姿勢とは、机や椅子は身体にあったもの選定し、椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばし、足の裏全体を床につる。目とディスプレイの距離を40cm以上離し、ディスプレイが目の位置より下になるようにし、キーボード操作をする際は肘が90度以上開くようにする等ですが、その姿勢はいわゆる「疲れる姿勢」で長続きはしません、結果的には自然と椅子に浅く腰掛け背もたれによしかかり、脚を組み、時には頬づえをつきディスプレイに近づく等、いつのまにか自分の楽な姿勢となります。
疲れが最小限で、体への負担が少ない姿勢とは、ハイバックチェアもしくはリクライニングチェアを使用し頭から背中及び腰を支える姿勢で、頭の重さを全て首にかけるのではなく椅子の背もたれで吸収させる状況が最も望ましいと考えました。特に、漫画喫茶やインターネットカフェで使用されているリクライニングチェアは体を支えるための構造としては最適な姿勢を維持することができると考えます。確かに仕事にたいする見た目の姿勢としては疑問が残りますが、VDT作業者の精神的、身体的な負担軽減を最優先と考えます。
しかし、最適な姿勢は実現できたとしても現状のパソコンデスクや事務机では、モニターやキーボード等のいわゆるVDT機器を個人の状況に合わせた適正な位置に配置することはできません。
LAXA Styleはこの問題点を全てクリアーし、最適な姿勢でVDT作業がおこなえるパソコンデスクを開発しました。
デザインもシンプルで省スペースなものにまとめ、大型のパソコンラック、電源及び配線類を収納するボックス、モニターを適正な位置に保つためのモニターアームユニット、ハイバックチェア、リクライニングチェア、車椅子、ソファー等、様々な状況に対応するため、上下、前後、角度調整つきのキーボードユニットを備えたもので、汎用性が高く、長時間パソコンを操作する環境を最も適正な形で提供できると考えます。
VDT作業者の精神的疲労や身体的疲労の緩和に少しでもお役立ていただきたいと思います。